小5

『小数のわり算』全時間のノート計画と授業のポイント

※Word文書をプレビューで表示している場合、表記にズレが生じる可能性があります。
データをダウンロードした際には正しく表記されます。

5年生算数「小数のわり算」の単元について、児童のノート見本を全時間分まとめました。
各ページの周囲には、授業づくりのポイント発問例児童がつまずきやすい箇所への支援方法なども掲載しており、ノートをそのまま板書計画やワークシート作成の参考資料として活用できます。

使用教科書は東京書籍ですが、他社の教科書でも数値や表現の違いはあるものの、基本的な学習の流れは共通しているため、広くご利用いただけます。

各画像はクリックするとPDF形式でダウンロード可能です。また、ページ下部には全ページ一括ダウンロード用のリンクもご用意しています。
授業準備の効率化板書の事前検討などに、ぜひお役立てください。


小数のわり算(第1時)

ねらい:整数のわり算をもとに、小数を含むわり算の導入を行う

  • まず、「整数÷整数」の計算を想起させ、わり算の性質やひっ算の方法を復習します。
  • 次に、問題の数値を小数に置き換えて立式します。この際、二重数直線を使って視覚的に理解させることが重要です。
  • 二重数直線は、今後6年生で学習する分数の計算でも多用されるため、「自力で描ける」ように丁寧に練習させましょう。
  • 例えば「□×2.5=300」という式を「□=300÷2.5」と変形する場面では、多くの児童がつまずくため、意味や操作の根拠をしっかり説明しながら進めます。

小数のわり算(第2時)

ねらい:複数の解法を比較し、小数のわり算の構造を理解する

  • 教科書では、「0.1mあたりの値段を求めてから25倍する方法」と、「25m分の値段を求めて25で割る方法」が紹介されています。
  • さらに、わり算の性質を用いて「300÷2.5」を割る数と割られる数を10倍して整数にする方法(3000÷25)も併せて提示します。
  • 解法の共通点を比較させ、どの方法も整数のわり算に変形していることに気づかせることで、小数のわり算への抵抗感を減らせます。

小数のわり算(第3時)

ねらい:割られる数が小数第2位までの数のときの計算ができるようにする。

  • 割る数が小数第一位までの数、割られる数が小数第二位までの数の計算に取り組みます。
  • 整数÷整数にするために、割る数と割られる数を100倍する児童が多くいると思います。
  • 「7.56÷6.3」の場合、両方を10倍して計算し、75.6÷63でも計算できることに気づかせたいです。
  • 整数÷整数の形にするために「7.56×100 ÷ 6.3×10」といった誤った解法をあえて提示し、どこが誤っているかを全体で考えさせると理解が深まります。
  • また、筆算を書くときは「1マスに1文字」「小数点の移動を矢印で示す」など、見やすく整理された筆算を書く習慣を意識させます。

小数のわり算(第4時)

ねらい:筆算の手順と小数点の位置に注意する

  • 筆算の際、商の一の位に0を書く場面や、割られる数が整数でも「右下に小数点がある」という意識が抜けがちです。
  • 商の位取りや小数点の位置について、視覚的な図や板書を通じて丁寧に確認することが重要です。

小数のわり算(第5時)

ねらい:割る数と商の大きさの関係を理解する

  • 割る数が1より大きくなると商が割られる数より小さくなる理由を、二重数直線を使って直感的に理解させます。
  • 「わり算は、割られる数の中に割る数が何個あるかを考える計算である」という基本に立ち返らせて、 「割られる数(箱)の中に割る数(ボール)を入れるとき、ボールが小さければたくさん入る=商が大きくなる」
    という具体的なイメージを提示すると、児童が理解しやすくなります。

小数のわり算(第6時)

ねらい:割り切れない小数の商の表し方を学ぶ

  • 「上から2桁の概数で表しましょう」という指示がある場合、3桁目まで計算し、四捨五入する必要があることを確認します。

小数のわり算(第7時)

ねらい:あまりのある小数のわり算について考える

  • 例えば「2.5÷0.7=3あまり4」と誤ってしまう児童がいます。
    このときは、単位をしっかり意識させることが大切です。「2.5m÷0.7m=3人 あまり0.4m」であることから、初めのリボンの長さよりあまりのリボンが長いというのはおかしい、と気づかせます。
  • また、「3.2人」といった回答になった場合に違和感をもてるように、数の意味や日常感覚とのズレに気づかせる声かけを行います。
  • 本時では、検算を丁寧に行うよう指導し、計算の正確さを重視します。

小数のわり算(第8時)

ねらい:単元全体を振り返り、理解を定着させる

  • 小数のわり算の計算を通じて「できるようになったこと」「苦手なこと」を自己評価させます。
  • 振り返りでは、具体的に「どの計算が苦手だったか」「どの方法が得意だったか」を書かせましょう。
  • 単元テストの前には、各自が苦手と感じた計算を自主的に復習できるよう、フォロー体制を整えると効果的です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました