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最近では、読めない漢字があるとスマートフォンやパソコンですぐに検索するのが当たり前になっています。漢字辞典を手に取ることのない大人も増えてきたのではないでしょうか。
しかし、漢字辞典には漢字の意味・読み方・なりたち・使い方など、インターネット検索だけでは得られない学びのヒントが詰まっています。
さらに、辞典を使うことで、調べる力・分類する力・情報を選び取る力が自然と育まれます。漢字への興味も深まり、語彙力や読解力の向上にもつながります。
そんな漢字辞典の使い方を楽しく学べる授業のアイデアを紹介します。
■授業の導入:「漢字検索バトル」で盛り上げよう!
【ゲーム①】漢字検索バトル
教員:「先生が黒板に書いた漢字を漢字辞典で調べてください。一番早く見つけた人の勝ちです!」
児童:漢字辞典を開き、競って検索!
ポイント:
- 最初は簡単な漢字から始めて、徐々に難易度を上げる
- 正しく引けたかを全体で確認し、引き方の工夫を共有
- 「どこを見た?」「どう調べた?」という振り返りが学びを深めます
発問:
- 「なぜその引き方で見つけられたのかな?」
- 「次に同じ漢字を調べるとき、もっと早く見つけるにはどうしたらいい?」
■授業のめあて
教員:「漢字辞典は非常に分厚いですね。適当に、無策で調べたのではなかなか見つけることはできません。今日は漢字辞典で漢字を素早く見つけるための方法を学習していきましょう。」
■漢字辞典の検索方法の使い分け
①部首索引の使い方(部首から探す)
部首索引は、漢字の「パーツ」に注目して調べます。
例えば「泳」は「さんずい」が部首ですが、「シ」ではなく、「水」として数えるので部首は4画の「水」です。
発問:
- 「“開”の部首は何でしょう?“聞”は?」
- 「どちらも“門”のように見えるけど、実は違う部首の漢字もあるよ。なぜだろう?」
つまずきポイント:
- 「開」と「聞」は見た目が似ていても、部首が異なる場合がある
(「見た目」ではなく「意味や機能」で部首を捉えるよう促す) - 部首の画数の数え方に注意が必要
②音訓索引の使い方(読みから探す)
漢字の読み(音読み・訓読み)から検索する方法です。
例えば「海」という漢字を「うみ」と読んで調べたいときは、「う」で索引を開きます。
発問:
- 「“学校”の“校”はなんて読むかな?音訓索引で調べるにはどっちの読みを使う?」
- 「同じ読みの漢字がたくさん出てきたとき、どこを見て選べばいい?」
③総画索引の使い方(画数から探す)
読み方も部首も分からないときに使えるのが総画索引です。
その漢字全体の画数を数えて検索します。
例:「愛」は13画→「総画数13画」の欄から探す。
発問:
- 「画数を数えるときに気をつけることは?」
- 「“心”は何画?“忄”と“心”は同じ画数になるかな?」
■漢字辞典でわかること
発問:漢字辞典には何が書いてありますか?
児童の答え:
- 画数
- 読み方(音読み・訓読み)
- 漢字の成り立ち(象形・会意など)
- 意味
- 熟語・用例
- 部首名や部首の画数
■さらに楽しく!漢字辞典ゲーム
【ゲーム②】漢字ビンゴ
- 5×5のビンゴカードを配り、教科書の指定のページ内にある漢字を好きなマスに記入
- 教員が読み上げた漢字を、漢字辞典で調べて見つけたら○をつける
- ビンゴになったら漢字の意味・使い方を発表!
【ゲーム③】部首集めクイズ
- 教員が「水」に関係する部首を出題
- 「さんずい」がつく漢字を漢字辞典で探し、どれだけ見つけられるかを競う
■まとめ・振り返り
教員:「漢字辞典を使えるようになると、知らない漢字を自分で調べられるようになります。調べる力は、将来いろいろな場面で役に立ちますよ。」
児童:「部首の形や読み方を知ると、早く見つけられることがわかった!」
「最初はむずかしかったけど、ゲームで楽しく覚えられた!」
■おわりに
漢字辞典は「ただ調べる道具」ではなく、言葉の世界を広げる宝箱のような存在です。
調べることで学びが深まり、言葉に対する感覚が養われていきます。
ぜひ、授業や家庭学習の中で漢字辞典の魅力を再発見してみてください。
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