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高学年では、泳法の習得だけでなく、「自ら考えて泳ぎ方を工夫する力」や「水中での安全な判断力」が求められます。技術向上につながる運動遊びを取り入れた授業活動を5つご紹介します。遊びながらも、泳力や判断力、安全意識をしっかり育てましょう。
1. タイムアタック!ビート板バタ足チャレンジ
目的:バタ足の推進力・フォームの確認
ビート板を使って25mをバタ足のみで進み、記録に挑戦します。「最初と最後でタイムがどう変わるか」や「フォームを意識するとどうなるか」など、記録を通して自分の泳ぎを見直す力が育ちます。
2. 水中ジャンケンバトルロイヤル
目的:潜水・息止め・判断力の育成
水の中で出会った相手とジャンケンをして、勝てば浮かび、負けたらもう一度潜るルールです。潜水技術と同時に、水中での落ち着いた判断力も求められます。活動後には「どう息を整えたか」「どこでタイミングを取ったか」を振り返ります。
3. 目指せ水の達人!フォームチェンジリレー
目的:複数の泳法に触れる・体の使い方を理解する
ビート板バタ足→クロール→平泳ぎ→背泳ぎなど、泳法を順番に切り替えてリレーを行う活動です。いろいろな泳法にふれることで、それぞれの特徴をつかみ、体の使い方を工夫する力が育まれます。
4. 水中宝さがしミッション(制限時間あり)
目的:水中視野・瞬時の判断・チーム協力
プールの中に沈めた複数の「お宝」(リング・ボールなど)を、制限時間内に何個拾えるかに挑戦するチーム戦です。安全を確保した上で、息継ぎ・もぐり・移動など複数の動きを組み合わせて取り組みます。「足をついたら1個拾うたびに必ず一度プールサイドに上がる。足をつけなければ、いくらでも拾ってよい。」というルールを加えてもいいです。
5. 模擬レスキューゲーム
目的:安全行動の理解・水難時の判断力
浮き具(ビート板)やロープを使って「おぼれている人を助ける」シミュレーションを体験します。実際に水に入らずに救助する方法(声かけ・道具を使った支援)なども取り入れ、自分や友達の命を守る方法を学びます。
指導のポイント
- 高学年は「できる子」と「苦手な子」の差が開きやすいため、記録や技能よりも工夫やチャレンジを評価する視点が大切です。
- 子ども同士でアドバイスをし合う機会を設けることで、他者と関わる力や自ら学ぶ力が伸びます。
- 救助活動など「命を守る学習」は、ゲーム的な要素を加えて真剣に楽しく取り組みましょう。
水泳の授業は、単なる技術指導にとどまらず、「水の中での体の動き方」「自分や他人の命を大切にする態度」を育む貴重な機会です。子どもたちが「もっと泳ぎたい!」と思えるような授業づくりに、ぜひお役立てください。
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